早稲田大学中央図書館特別資料室所蔵
日本の医学を大きく前進させた医者
杉田 玄白
1733年(享保18)9月13日~1817年(文化14)4月17日
小浜藩の医者、蘭学者。江戸(東京都)生まれ。子ども時代を小浜で過ごしました。西洋の医学書に人体内部がくわしく書かれているのを見て、その内容を確かめようと解剖に立ち会いました。そこで、記述の正確さに驚き、中川淳庵(なかがわじゅんあん)、前野良沢(まえのりょうたく)らとその医学書の翻訳にとりかかり、『解体新書』を出版しました。また、こうして身につけた医学の知識や技術を、塾を開いて教えました。晩年には、この時の経緯を『蘭学事始』にまとめました。
・蘭学はオランダ語を通じて西洋の知識や技術を学ぶ学問です。
・中川淳庵(1739~86)は小浜藩の医者です。長崎から江戸に来ていたオランダの商館長から、杉田が西洋の医学書を入手するのを仲介しました。
・前野良沢(1723~1803)は中津藩(大分県)の医者です。翻訳当時ただ一人オランダ語を学んでいました。
- 杉田玄白記念公立小浜病院(小浜市)
- 『解体新書』(複製)
- 『解体新書』(複製)
- 『解体新書』(複製)
- 『解体新書』(複製)
しらべる本
- 片桐一男『杉田玄白』人物叢書(吉川弘文館、1971年)
- 小西聖一『杉田玄白 蘭学のとびらを開いた一冊の書物』(理論社、2004年)
- 加藤文三『学問の花ひらいて』(新日本出版社、1972年)
- 大石学・西本鶏介・青山邦彦『杉田玄白『解体新書』と新しい医学』(ミネルヴァ書房、2010年)
- 『杉田玄白』これき人物シリーズ1(福井県立こども歴史文化館、2010年)
- 『ふくいの先人たち 近世』これき人物シリーズ2(福井県立こども歴史文化館、2011年)
- 『ふくいの先人たち ミニ事典』これき人物シリーズ6(福井県立こども歴史文化館、2015年)